「ボリンジャーバンドとはどんなインジゲーターなの?」
「ボリンジャーバンドを使った、おすすめの手法を教えてほしい!」
こんにちは!FX歴6年のヨシキです!
今日のテーマは「ボリンジャーバンドについて」です。
FX歴6年の僕が投資の専門家に意見を聞きつつ、初心者目線でわかりやすく図を使って解説するので、ぜひ参考にしてみてください!
- ボリンジャーバンドとは何か
- ボリンジャーバンドの正しい使い方
- ボリンジャーバンドを使うときの注意点
- ボリンジャーバンドを上手く使うコツ
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは、アメリカの財務アナリスト「ジョン・ボリンジャー」氏が考案したインジゲーター(チャートを分析するツール)です。
上の図のように、中心線の上下に「σ(シグマ)」と呼ばれる値をバンド1~3本で表示します。
中心線は、「移動平均線」です。
一定期間の平均値を計算して曲線で表したもので、相場の方向性が把握できます。
【移動平均線が上向き】相場は上昇傾向
【移動平均線が下向き】相場は下降傾向
移動平均線について詳しく勉強したいなら、こちらも参考になります。
「σ」は一般的に、
- +1σ(アッパーバンド1)
- +2σ(アッパーバンド2)
- +3σ(アッパーバンド3)
- -1σ(ロワーバンド1)
- -2σ(ロワーバンド2)
- -3σ(ロワーバンド3)
の6つが使われます。
- ±1σ(シグマ)に収まる確率:68.2%
- ±2σ(シグマ)に収まる確率:95.4%
- ±3σ(シグマ)に収まる確率:99%
バンドの本数をいくつ表示させるかは、好みの数で問題ありません。
ジョン・ボリンジャー氏は±2σの2本のみでトレードしているようですが、ご自身が必要だと思う本数を表示させればOKです。
ボリンジャーバンドが表すもの
ボリンジャーバンドは基本的に、
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- 買われ過ぎ・売られ過ぎ
- ボラティリティ(レートの変動幅)
- 相場の状態
の3つを確認するのに使用されます。
それぞれを詳しく解説していきます!
買われすぎ・売られすぎ
ボリンジャーバンドにおいてバンドのどの位置レートがあるかで、買われすぎなのか売られすぎなのかを判断します。
たとえば、レートがボリンジャーバンドの+2σまで来ている場合は、買われ過ぎの状態。
買われ過ぎと判断すると、反転を警戒してトレードを控えたり、ポジションを持っているときは利益を確定させたりしましょう。
基本的に+σに近づくほど高値圏、-σに近づくほど安値圏と覚えておけばOKです!
ボラティリティ
ボラティリティとは、レートの変動幅のことです。
ボラティリティが大きいほどレートがよく動き、収益を上げやすくなります。
ボリンジャーバンドの広がりで、変動幅を確認できますよ。
相場の状態
FXの相場には、おもに「トレンド相場」と「レンジ相場」の2つがあります。
【トレンド相場】レートが一方方向に進む相場
【レンジ相場】方向感のない相場
ボリンジャーバンドは相場の状態がトレンド相場なのか、レンジ相場なのかを見極めるためにも有用です。
ボリンジャーバンド!3つのパターン
ボリンジャーバンドでボラティリティや相場の状態を見極める方法は、次の3つのパターンから判断します。
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- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
この3つはボリンジャーバンドを使ったトレードで重要なので、ぜひ覚えていただきたい内容です。
スクイーズ
スクイーズとはバンドが収縮している状態です。
スクイーズしているときはボラティリティが低い状態であり、レンジ相場で発生する傾向が強いです。
レートがあまり動かないので、値動きもランダムで安定しません。
スクイーズしている場合、トレードするのには適している相場とはいえないので、手を出さないほうがおすすめです。
スクイーズは力を溜め込んでいる状態です。
今後、相場が一気に動き出すことがよくあります。
スクイーズの期間は待ちの期間。エントリーの準備をしておくのがいいですよ。
エクスパンション
エクスパンションとは、スクイーズからバンドが拡大する状態を表します。
エクスパンションは、レートがレンジ相場を超えたときに起こりやすいです。
エクスパンション後は相場が大きく動くことが多いため、トレードするチャンス!
エクスパンション後は勢いがあるので、すぐにエントリーしないとチャンスを逃すことも。思い切りが肝心です!
バンドウォーク
バンドウォークはバンドに沿ってレートが動き続ける状態です。
バンドウォークは強いトレンドが発生しているときに起こります。
ボラティリティも非常に高いです。
バンドウォークが起きている方向に強い圧力がかかっている状態であり、その方向にトレンドが継続しやすいです。
そのため、バンドウォークの方向にトレードすれば勝率が高くなります。
ボリンジャーバンドのおすすめの設定期間
「ボリンジャーバンドの設定期間はいくつにすれば良いの?」
「一般的な設定期間を知りたい!」
私のおすすめ設定期間は「20」です。
「20」はボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャー氏の推奨する設定期間であり、世界中でも多く使用されている期間だからです。
ボリンジャーバンドは、大勢が同じものを見て同じ行動をするから、機能するという側面があります。
そのため、設定期間はなるべく大勢が使っているものを採用したいのです。
ボリンジャーバンドでよく使用される設定期間は「20」または「21」ですが、初心者であれば「20」を採用しておけば問題ありません。
FXの相場は週5日で「週5日×4週=20日」とし、1ヶ月を20日とする人が多いからです。
【図解】ボリンジャーバンド|3つの手法を大公開!
ボリンジャーバンドを使った3つの手法をお伝えします。
あなたのスタイルに合った手法があれば、ぜひ試してみてください。
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- ボラティリティ・ブレイクアウト
- 水平線を併用して逆張り
- MACDとの組み合わせ
それぞれの手法を図を使って詳しく解説するので、実際の状態と照らし合わせながお読みいただくと理解が深まりますよ。
ボラティリティ・ブレイクアウト
ボラティリティ・ブレイクアウトとは、
バンドがスクイーズからエクスパンションするときの値動きを狙う手法です。
バンドがスクイーズしているときは相場がエネルギーを貯めている状態。
買いと売りが勢力争いをしている状態を表しています。
それでは、ボラティリティ・ブレイクアウトのエントリーから決済まで詳しく解説します。
1.エントリーの準備
バンドが小さなレンジとなってスクイーズし始めたら、エントリーは間近。
準備をしておき、エクスパンションが始まるのを待ちましょう。
「指値注文(指定レートに入れる注文)」を入れてる方法があります。
ただし、損切り注文も忘れずに。
2.エントリー
エントリーはエクスパンションが始まった直後です。
すぐにエントリーしないと間に合わないケースが多いです。
エクスパンション後は相場に勢いがあり、そのまま戻ってこないことがよくあるので素早くエントリーします。
ボラティリティ・ブレイクアウトのエントリーは、思いっきりのよさと決断力が重要です!
3.仕掛ける方向
ボラティリティ・ブレイクアウトはトレンド方向に使うのがおすすめです。
下降トレンドの場合、下方向にエクスパンションするときに使います。
4.決済のタイミング
決済はバンドが拡大から収縮へと転じるところが基本です。
もしくは±2σでもいいですよ。
損切はエクスパンションが失敗に終わったとき。
バンドがエクスパンションしたと思っても再び閉じて、スクイーズ状態に戻ることがあります。
こうなると、ポジションを持った根拠が崩れますので損切りしましょう。
水平線を併用して逆張り
ボリンジャーバンドで逆張りをするなら、水平線を併用すると根拠が強くなるのでおすすめです。
以下の記事で詳しく解説していますが、水平線とはチャート上に引く水平線のラインで「注目されている価格帯」に引いたものです。
水平線とボリンジャーバンドのバンドが重なるポイントが、エントリーのタイミング。
決済のタイミングは、中心線を基本とするといいでしょう。
損切りはバンドで反転せずに超えてしまった場合です。
FX初心者はボリンジャーバンドを順張りで使用するのがおすすめです。
逆張りは一般的に初心者には難易度が高い手法だから。
しかし水平線を使うと、初心者でもリスクの高い逆張りで勝てる確率が上がります。
MACDとの組み合わせ
ボリンジャーバンドは「MACD」というインジケーターと相性がいいです。
そのため、ボリンジャーバンドとMACDを組み合わせた手法もおすすめ。
短期と長期の2つの移動平均線の差を使います。
相場の方向性と相場の過熱感を確認できるのが特徴です。
ボリンジャーバンドとMACDを組み合わせる手法は、レンジ相場で使用します。
ボリンジャーバンドでレンジ相場を確認し、MACDラインがシグナルラインを超えていたらエントリーしましょう。
利益確定はMACDのクロスによって判断します。
【買いのケース】MACDラインがシグナルラインを下から上に抜く
【売りのケース】MACDラインがシグナルラインを上から下に抜く
損切りはMACDラインのクロスが失敗に終わったとき。MACDラインがシグナルラインを超えても、すぐに逆方向にクロスしてしまうことがあります。
ボリンジャーバンドで注意したい3つのポイント!
ボリンジャーバンドを使用するときには注意点があります。
注意したいポイントは、次の3つです。
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- ダマシがある
- バンドにレートが収まる確立=勝率ではない
- 値動きの急変には機能しない
ダマシがある
ボリンジャーバンドには、ダマシがあります。
インジケーターのサインとは逆に相場が動くこと。
ボリンジャーバンドでよくあるダマシは次の2つです。
1.バンド反発のダマシ
バンドでの反発を狙ってエントリーしたが、反発せずにそのまま超えてしまったというパターン。
2.エクスパンションのダマシ
エクスパンションしたと思いエントリーしたら、すぐにバンドが閉じてしまったというパターン。
ダマシを回避する対策方法は
「トレンド方向にトレードする」・「他のインジケーターと併用する」などです。
トレンドは継続する傾向があるので、ダマシを回避できる可能性があります。
他のインジケーターと併用すると、エントリーする際の根拠をもうひとつ増やせますよ。
バンドにレートが収まる確立=勝率ではない
ボリンジャーバンドのバンドに収まる確立は、±2σで約95.4%であり高い数値なので、「バンドにタッチしたら勝てるのでは?」と思ってしまうかもしれません。
しかし、バンドにレートが収まる確立=勝率ではないので要注意です。
バンドにレートが収まる確立はあくまで過去の統計をもとに集計したもの。
その後にレートがどう動くかまでは、考慮されていないのです。
思惑どおりにレートが収まっても、順行してくれないと利益になりません。
値動きの急変には機能しない
ボリンジャーバンドは相場の急変に対応できません。
過去の値動きをもとに算出されているからです。
相場の急変は、その値動きを計算に含むまでにタイムラグが生じます。
計算に含める場合も突如大きな値動きが入り、影響が強すぎてボリンジャーバンドが機能しません。
値動きが急変したときは、ボリンジャーバンドの使用を控えるのがおすすめです。
しばらく待って、ボリンジャーバンドが相場に適用し始めてから使用しましょう。
ボリンジャーバンドをさらに上手く使うコツ
ボリンジャーバンドを使うときは、次の2つのコツを押さえておくとさらに上手く使えます。
ボリンジャーバンドに使い慣れたら、試してみてください。
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- 相性のいい指標と組み合わせる
- 上位足も確認する
相性のいい指標を組み合わせる
これまで「水平線」と「MACD」の組み合わせを紹介しましたが、それ以外におすすめの指標があります。
ボリンジャーバンドと相性のいい指標は、「RSI」や「ストキャスティクス」などのオシレーター系のツールです。
チャートの下画面に表示するテクニカル指標です。
「買われ過ぎ・売られ過ぎ」という相場の過熱感を判断できます。
他には「トレンドライン」もおすすめです。
トレンド中の高値と高値、安値と安値に引くライン。
トレンドラインではレートが反転する傾向にあり、反転ポイントの候補として使えます。
複数の指標と組み合わせると、ボリンジャーバンドの弱点を補えますよ。
上位足も確認する
上位足を分析すると、相場の大まかな流れが把握できます。
トレードする時間足よりも大きな時間足のことです。
1時間足でトレードするなら、4時間足や日足をチェックしましょう。
上記の図は、EUR/USDの1時間足と日足です。
1時間足ではレンジ相場であるものの、日足では下降トレンドの最中であることが分かります。
そのため長期的に見たら、下降する可能性が考えらるのです。
上位足を分析すると大きな流れを把握できるようになり、勝率が変わりますよ。
まとめ
ボリンジャーバンドは統計学をもとにしたテクニカル指標です。
ボリンジャーバンドでは、次の3つが分かります。
- 買われ過ぎ・売られ過ぎ
- ボラティリティ
- 相場の状態
以下の3つの形を覚えると、ボラティリティと相場の状態の把握がすぐにできます。
- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
ボリンジャーバンドは使っている人も多く、有効性の高いインジゲーターです。
使いこなせれば、強力な武器となるのは間違いありません。
この機会にぜひ、使いこなせるようになりましょう!
ボリンジャーバンドと相性のいいインジケーターについて詳しく学びたいなら、こちらの記事も参考になります。