今日の記事は、こんな人向け↓↓
- 移動平均線でエントリーしたら利益確定ポイントは?
- 利益確定のタイミングや基準が分らない
- いつもタイミングを逃して利益を減らしてしまい困っている
こんにちは!FX歴6年のヨシキです!
今日のテーマは「200日移動平均線の利益確定タイミング」です。
実はFXで一番むずかしいのが利益確定なんですね。
エントリーしたあと、どこで利益確定したらベストなのか判断がつきにくいのです。
- 早すぎると本来得られた利幅よりも小さくなる
- 遅すぎると逆行を食らってせっかく発生した含み益が減る
というように、どちらにせよ取れたはずの利益を取り逃し、「タイミングを間違えなきゃもっと儲かったのに!」と悔しい思いをします。
僕は200日移動平均線をメインで使用しているのですが、エントリーしたあとどこで利益確定すべきかずっと悩んでいました。
そこでいろいろと試してみた結果、これは使えるなと思ったのが「移動平均線の乖離(かいり)」を利用した方法でした。
とても有効な利益確定方法だと分ったため、自分とおなじ悩みを抱えている人に情報を共有したいと思い記事にしてみました。
この記事で200日移動平均線の利益確定の基準を身に着けて、利益の取り逃しの回数を減らせるようになりましょう!
- なぜ移動平均線の乖離は利益確定に有効か?
- 移動平均線の乖離の目安に使えるテクニカル指標
- 乖離率は固定ではないからオススメできない
ローソク足と移動平均線は乖離(かいり)と収斂(しゅうれん)を繰り返している
「乖離と収斂」それがローソク足と移動平均線の関係です。
以下のチャート画像を見てください。
ローソク足と移動平均線は乖離と収斂を繰り返していますよね。
移動平均線からローソク足が乖離しすぎると収斂し、収斂してからしばらくするとまた乖離します。
そしてまた収斂するといったパターンを繰り返すのが基本です。
このため、ローソク足が移動平均線から大きく乖離したときは収斂する可能性が高まります。
よって、利益確定の目安になるのです。
実際に先のチャートでも、大きく乖離したところで移動平均線まで戻ってきているのが分かります。
大きな逆行を察知できるため、絶好の利益確定ポイントとして使えます。
ですが、「どれくらい乖離したら利益確定すればいいのか?」と疑問があるかもしれませんね。
僕も最初は基準が分らずに困ってしまいました・・・。
いろいろと試行錯誤した結果、有効だと思った方法を次章で解説しているためこのままお読みくださいね!
移動平均線の乖離を使った利益確定ポイントの見極め方
移動平均線の乖離を使って利益確定するなら次の3つを活用するのがオススメです。
- 水平ライン
- チャートパターン
- RSIやボリンジャーバンド
水平ライン
水平ラインはチャート上で何度も反応しているポイントに引くのが基本のラインです。
水平ラインはレートを逆行させるという特徴があるため、移動平均線の乖離と合わせると利益確定ポイントとして使えます。
やり方として次のようにします。
- エントリー後、移動平均線からローソク足が乖離したのを確認する
- ローソク足が水平ラインまで来たら利益確定する
たとえば、「買い」のケースなら以下のとおりです。
上記はエントリー後、首尾よく上昇してローソク足が移動平均線から乖離しました。
その後、水平ラインのあるところまでレートが来たため利益確定をします。
水平ラインまでレートがくると、それまでの流れとは変わって上昇から下落(下落から上昇)に転じるといったケースが良くあります。
水平ラインはFXをやるならぜひマスターしておきたいです!
ラインを1本引くだけで良く、ラインの引き方もすぐマスターできるため非常にオススメの方法ですよ。
チャートパターン
乖離したあとのチャートパターンと合わせるのもオススメの方法です。
たとえば、「買い」でエントリーしたあとローソク足が移動平均線から乖離して以下のようなチャートの形が出現したとします。
これは「ヘッドアンドショルダー(三尊天上)」というチャートパターンであり、売りサインであるため利益確定をしたほうがよいです。
移動平均線から乖離した状態でさらに売りのチャートパターンが形成されているのですから、ポジションを保有するのはリスキーです。
今後下落する恐れがあり、利益を減らしてしまう可能性があります。
実際、先のチャートだと大きく下落してしまっていますね。
僕なら乖離した状態で逆行のチャートパターンが出現したら、少なくともポジションの半分は利益確定をしてリスクに備えておきます。
このようにチャートパターンと組み合わせていくのも有効な方法です。
なお、利益確定に使えるチャートパターンには以下のようなものがあります。
買いポジションの利益確定サイン
- ダブルトップ
- ヘッドアンドショルダー
- トリプルトップ
- ソーサートップ
売りポジションの利益確定サイン
- ダブルボトム
- ヘッドアンドショルダーボトム
- トリプルボトム
- ソーサーボトム
ボリンジャーバンドやRSI
ボリンジャーバンドやRSIのような「逆張り」に使えるインジケーターと組み合わせるのも有効です。
逆張りとは相場の流れとは逆に売買すること。
相場が上昇中なら「売り」、下落中なら「買い」です。
ボリンジャーバンドであれば、まずは設定を以下のようにします。
- 移動平均線の期間:200
- 偏差:2.0
この設定であとは次のように利益確定をするだけです。
買いなら「+2σ」、売りなら「-2σ」をローソク足が超えたところで利益確定です。
ボリンジャーバンドの逆張りは通常ダマシが多くエントリーには使いにくいですが、利益確定においては有効だと感じています。
設定期間が200日と長いのも影響してるのかもしれませんね。
続いてRSIの設定値は「14」にします。
この設定で次のように利益確定をしていきます。
買いならRSIの数値が70%以上になったところ、売りなら30%以下になったところが利益確定の目安です。
またRSIは「ダイバージェンス」という現象も起こすためそれにも注目です。
ダイバージェンスとは相場とインジケーターの逆行現象のこと。
以下のチャートを見てください。
チャートは高値を切り上げていますが、RSIは数値を切り下げています。
これは上昇の勢いが弱くなったことを意味します。
逆にチャートが安値を切り下げてRSIが数値を切り上げたときは下落の勢いが弱まったサインです。
このようにダイバージェンスは相場の勢いの失速を確認できるため、利益確定の目安に使えるのです。
実際、上記のチャートでもダイバージェンスが発生したあとに大きく下落していますね!
インジケーターのよいところは基準が明確で分りやすいところです。
視覚的に利益確定のポイントがぱっと見て分かるため初心者にもやさしいです。
今回紹介したボリンジャーバンドは以下の記事でも詳しく解説しているため、よろしければ覗いてみてください。
【〇%で利確はNG!】乖離率をオススメしない理由
移動平均線の乖離には「乖離率」というものがあり、3.0%や5.0%と具体的な数字で表示する方法があります。
FXだと移動平均線の乖離率は一般的に3.0%以上が逆行サインの目安で、「移動平均線乖離率」というインジケーターが使用されます。
僕も最初は「数字で表示してくれるなら分かりやすそう!」と思い、移動平均線乖離率を使用していたのですが、使い勝手がむずかしくオススメできないと感じました。
なぜなら、以下の要因によって適切な乖離率が変わるためです。
- 通貨ペア
- 相場状況
通貨ペアによって「ボラティリティ(値動きの幅)」が違うため、何%という決め方は一概にはできません。
以下は2023年10月13日のボラティリティですが、通貨ペアによって前々値幅が違います。
通貨ペア |
ボラティリティ |
---|---|
英ポンド/円 |
3834.3 pips |
ユーロ/円 |
3040.7 pips |
ユーロ/米ドル |
1976.5 pips |
米ドル/円 |
1919.9 pips |
※データ取得元:ヒロセ通商
上記のように通貨ペアによってボラティリティが違うため、大きい通貨ペアであれば乖離率は10%近くになるかもしれませんし、逆に値動きが小さい通貨ペアだと2.0%以内に収まるかもしれません。
通貨ペアごとの適切な乖離率を見極めるには、過去データと照らし合わせての検証が必要であるためかなり大変です。
また、相場状況によってもボラティリティが変化するため適切な乖離率は変わります。
大人しい相場とそうでない相場とではボラティリティが明らかに違い、そうなってくると乖離率も変更していく必要があるのです。
以下はユーロ/米ドルの1時間足チャートですが、枠で囲っている部分は他よりも明らかに1日のボラティリティが大きいです。(縦線から縦線が24時間)
今度は米ドル/円の2023年10月9日〜10月13日までのボラティリティを数字で確認してみましょう。
日付 |
ボラティリティ |
---|---|
2023年10月9日 |
1980.5 pips |
2023年10月10日 |
2915.4 pips |
2023年10月11日 |
2668.4 pips |
2023年10月12日 |
2215.9 pips |
2023年10月13日 |
1919.9 pips |
※データ取得元:ヒロセ通商
日によって値幅に差があるのが分りますね。
もし乖離率を使用するなら相場状況に合わせて適切な数値を設定していかないといけないのです。
これも通貨ペアとおなじく過去データと照らし合わせての最適な数値を調べる必要があるため、相当な苦労が必要かと思います。
とくに初心者だと適切な乖離率の設定はむずかしいため、別の基準で利益確定をするほうがオススメです。
乖離率で利益確定の位置を決めるのは上級向けですね。
しっかりと検証した上で通貨ペアや相場ごとの最適な乖離率を割り出し、さらに状況に合わせて乖離率を変更していける人でないと使いこなせないかと思います。
それができる人なら強力な武器になる可能性があるため、移動平均線乖離のインジケーターを使ってみてもよいでしょう。
まとめ
移動平均線とローソク足は乖離と収斂を繰り返す関係性であり、大きく乖離したときは戻す傾向にあります。
このため、乖離を利益確定の目安にできるのです。
具体的には以下の3つを基準にしていくのがオススメですよ。
- 水平ライン
- チャートパターン
- ボリンジャーバンドやRSI
移動平均線の乖離を利用した利益確定方法は200日移動平均線を使用しているときに、ベストな位置で利益確定してリワードを最大化したいときには有効な方法です。
ぜひ試してみてくださいね!