今日の記事は、こんな人向け↓↓
- 海外FX業者の登録ライセンスでよく聞く「セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁」は怪しいって本当か知りたい。
- 自分の使っているFX業者がセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスしか持っていないので不安だ。
- セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は本当に実在しているのかさえ疑心暗鬼だ。
こんにちは!FX歴6年のヨシキです!
海外FX業者について色々調べていると、どのような金融ライセンスを取得して活動しているのかというのが気になりますよね。
悪質な業者の中には、金融ライセンスを取得しないまま初心者を相手に詐欺まがいの勧誘を行っているところも多いと聞きます。
最近、気になって調査しているIS6FXが取得しているらしいのですが、このIS6FXは以前は金融ライセンス無登録で営業していました。
そういうこともあり、「セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁」のライセンスの信頼性をきちんと調べないと怖いなあ、と思ったのです。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁についてはこのような声も聞かれました。
少し疑問に思っていても、なかなか金融ライセンスの詳細までは調べないですよね。
今回は僕が、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスについて徹底的に調べますので是非読んでみてください!
- セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁とは何者か
- ライセンスの信頼性
- ライセンスに登録しているFX業者は安全なのかどうか
- セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁に登録しているFX業者は怪しい?
- ライセンスそのものは信頼度ナシ
- セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の存在は確認できた
- セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体の信頼度は高い
- トビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の「ライセンス自体」の信頼度はほぼないということは分かりました。 しかし、「セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体」の信頼度は逆にかなり高そうだということが分かりました。 調査を進めていくと、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は我々トレーダーを守ろうとしてくれているのがよく伝わりました。 トレーダーに向けて注意喚起をしてくれている
- ついにセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁が危険な業者の対策に乗り出した!
- 日本向けではないがまとめ:セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体ではなく、登録している業者が危険
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁に登録しているFX業者は怪しい?
まずは、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁に登録している海外FX業者はどんなところがあるのか調べてみました。
ざっと調べただけでも、これだけの業者が登録していました。
- BigBoss
- GEM FOREX
- HFM
- IS6FX
- Axi
よく聞く名前の海外FX業者も多く、これだけ見ると別に怪しいことはないのではないかなと思ってしまいます。
例えばHFMは、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の他に、
-
- 英国金融行為規制機構
- ドバイ金融サービス機構
- 南アフリカ金融行動監視機構
- セーシェル共和国金融サービス機構
- ケニア資本市場庁
と6つもライセンスを取得しているだけでなく、最もライセンス取得ハードルが高いとされる「英国金融行為規制機構」を取得しているため信頼度は高そうです。
同様にAxiも、
-
- オーストラリア証券取引委員会
- 英国金融行為規制機構
を取得していて、こちらも信頼度としては高いと思って良いのではないでしょうか。
しかし僕が気になったのは、顧客資金の持ち逃げ詐欺を起こしているGEM FOREXが登録していたという点です。
おまけに日本向けにサービスを提供しているGemtrade LLC はセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の登録のみしかしていませんでした。
参照:GEM FOREX公式サイト(現在該当ページ閲覧不可)/wikipedia
ますますセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁に対する不安が募ります。
同様に他のFX業者も調べてみると、
- BIgBoss
- IS6FX
はセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の登録しかありませんでした。
この2つの業者に関しては、GEM FOREXのことを考えると少し不安になってしまいます…。
では結局、信用していいのか?怪しいのか?
ライセンス取得の管理が甘いのか?しっかりやってるのか?
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスの実態と信頼性について、調査していきたいと思います!
ライセンスそのものは信頼度ナシ
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスについて詳しく調べてみると、まずライセンスとしての信頼度はかなり低いということが分かりました。
おそらく有名な海外FX業者が登録しているものの中では一番信頼度が低いでしょう。
早速解説していきます。
そもそも「金融ライセンス」ではない
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスは「金融ライセンス」ですらないということが分かりました。
海外FX業者における金融ライセンスとは、その業者が海外の金融監督機関から認可を受けていることを示す許可証のことです。
海外FX業者は、ハイレバレッジやボーナスの提供を実現するため、日本の金融庁の認可を得ることができません。
そのため、日本以外の国の金融ライセンスを取得することによりその信頼度や安全性の証明をしています。
金融ライセンスは、発行している国ごとに難易度や基準が異なるため、認可の条件が厳しい金融ライセンスを持っていれば、それだけ信用度も高いと言えます。
現時点では、英国の金融ライセンスが最も取得難易度が高いと言われています。
実は、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のライセンスは、「金融ライセンス」ではなく「法人会社であることの証明」でしかなかったのです。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁に登録しているIS6FXが公表している証書を見てみましょう。
画面右側にあるのが実際の証書です。
拡大してもピンボケしていてかなり読みづらいのですが、
赤枠の部分に、
I HEREBY CERTIFY THAT THE ABOVE-MENTIONED BUSINESS COMPANY, THE ARTICLES OF INCORPORATION OF WHICH ARE ATTACHED HERETO, WAS INCORPORATED UNDER THE BUSINESS COMPANIES
と書かれています。
これは、
という意味になり、あくまでも「会社を設立したことを証明しています。」としか書かれていないのがわかります。
この実際の証書からも、金融ライセンスとしての効力は一切ないということがわかります。
こうなってくるとライセンスとして信頼度が低いというよりも、信頼度がゼロと言い切っても良いでしょう。
そして特に問題だと思うのは、知ってか知らずかFX業者のほとんどは他の金融ライセンスと同列扱いにして公式サイトなどに掲載しています。
僕も調べるまでは全く分かりませんでしたが、ちゃんと金融ライセンスを取得できているのだと無条件で信じ切っていましたから恐ろしいものです。
登録のハードルが低すぎる
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁への登録すること自体、とても簡単にできてしまうことが分かりました。
まず、第一にセントビンセント・グレナディーン諸島に出向くことなく会社を設立することが可能です。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁のサイトに書かれた登録料も確認してみましょう。
登録料が125ドル、年会費も100ドルと激安で登録できてしまいます。
これでは、どんな詐欺企業であってもかんたんに登録できてしまうのは容易に想像がつきますね…。
セントビンセント・グレナディーン諸島ではFXの仲介活動が認可されていない
さらに調べていくとセントビンセント・グレナディーン諸島という国では、FXの営業を行うこと自体が認可されていないということが分かりました。
しかし現行のセントビンセント・グレナディーン諸島の法律では、明確に禁止することができないのです。
主な理由として、FX取引に関する法律が現状一切制定されていないことが挙げられます。
参照:UNLICENSED FOREX/BINARY OPTIONS(英文)
どちらにせよ、その国の法律で認可されていない行為であるにもかかわらず、トレーダーを欺くかのような形で登録しているのは信頼できる業者とは言い難いでしょう。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の存在は確認できた
海外の業者などを利用する場合はよく注意して欲しいのですが、「実は存在しない」ということもあります。
さすがに金融庁なんだから、存在しないということはないだろうと思うかもしれませんが、知らない外国のことですから僕はとことん調べますよ。
いったいセントビンセント・グレナディーン諸島ってどこ?
セントビンセント・グレナディーン諸島はカリブ海のセントビンセント島と、その近辺の600ほどの島々(グレナディーン諸島)からなる国です。
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のロケ地になったそうです。
地図で見ると日本からはまっすぐに行けそうなようにも見えますが、実際は飛行機を3回4回乗り継いで50~60時間かけて行くしか方法がないようです。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の物理的な存在を確認
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体はきちんと存在を確認できました。
まず、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の公式サイトに書いてある住所を確認してみました。
この赤枠の部分に住所が書いてあります。
2nd Floor, Reigate Building
P.O. Box 356, Kingstown
St. Vincent
West Indies
住所を検索してみると、セントビンセント・グレナディーン諸島の国営銀行の建物の中に存在していることが確認できました。
細かい番地が書いてない点や、P.O.Box(私書箱)で記載されている点など不自然さを感じました。
しかしセントビンセントの様々な建物の住所を調べてみると、この国では「通りの名前や町の名前+建物の名前のみ」で住所を書くことが普通のようです。
また、住所にP.O.Box(私書箱)を表記するのも一般的なようです。
こちらが実際の建物の写真です。
建物の写真などからセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁という文字などは見つけられませんでしたが、公式サイトにもこの銀行の簡易的な地図が掲載されているので存在自体はほぼ間違いないと思って良いでしょう。
YouTubeもやっている
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁はYouTubeなどもやっているようで社内をPRする動画などがあがっていました。
こちらの映像では、先ほど調査したセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の建物の外観も見ることができるので、やはり存在は間違いなさそうです。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体の信頼度は高い
セン
トビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁の「ライセンス自体」の信頼度はほぼないということは分かりました。 しかし、「セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体」の信頼度は逆にかなり高そうだということが分かりました。 調査を進めていくと、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は我々トレーダーを守ろうとしてくれているのがよく伝わりました。 トレーダーに向けて注意喚起をしてくれている
前述の通り、セントビンセント・グレナディーン諸島では、FXの営業の認可ができないと同時に、禁止もすることができません。
そのため、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁では明らかに怪しい業者であっても登録拒否する理由を提示できないのです。
しかし、公式サイト上できちんと警告文を出してくれています。
まず公式サイトにアクセスした瞬間にこのようなポップアップが出ます。
これには、「セントビンセントおよびグレナディーン諸島では外国為替取引仲介活動は 認可されていないことにご注意ください。」と書いてあります。
ポップアップの中のリンクに進むと、
ここに登録されている業者の危険性についての説明が詳細にされています。
さらに、公式サイト内には目立つ場所に常に赤文字で「INVESTOR ALERTS(投資家への警報)」のリンクがあります。
このリンク先には、常にリアルタイムで更新されている危険な登録業者の情報が掲載されています。(GEM FOREXやIS6FXに関する警告は、現時点では見受けられませんでした。)
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体は何も怪しくない
調査の結果、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体はとてもしっかりとしていて何一つ怪しいところはないと分かりました。
それどころか、危険な業者や悪徳業者などに法律の穴をかいくぐって悪用されていることを自覚しており、投資家に向けて常に警報を発していました。
しかし、未だなお一部のFX業者などが「金融ライセンスである」として事実とは異なる公表をしています。
確かに僕も最初の頃は、なんだか遠そうな知らない国だし、ネットの噂を信じて一番信用できない金融庁というイメージでしたよ。
このまま、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は不名誉を背負ったまま悪徳業者の手助けをし続ける羽目になってしまうのでしょうか?
ついにセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁が危険な業者の対策に乗り出した!
2023年に入り、ついにセントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は悪質なFX業者の登録を阻止するための対策に乗り出したとのニュースが入ってきました。
その対策は、2023年1月12日に発令されたようです。
「セントビンセント・グレナディーン諸国はFX詐欺に立ち向かうために立ち上がる。」と題された記事を見つけることができました。
こちらの記事で書かれていることを要約すると、
-
- 登録している全てのFX業者に正式に警告を出した。
- 信頼性のない金融ライセンスであるという誤解に終止符を打つのが目的。
- 悪質な業者の登録が増えすぎてセントビンセント・グレナディーン諸島という国自体の評判に悪影響が出ている。
- 今後は、FX業者の登録の際は営業を行う管轄区域及び当局のライセンスの取得、そのコピーの提出が必要になる。
- 提出がなければ申請は拒否される。
- すでに登録している業者には、2023年3月10日までの45日間の猶予が与えられ、期日までに提出する必要がある。
ということが書かれています。
悪質なFX業者、営業する国のライセンスを持っていない業者は今後登録ができなくなるということです。
さらに、これらの要件を守れない場合は「金融サービス庁法にしたがって企業に対して制裁が適用される」と記載があります。
もしかすると、セントビンセント・グレナディーン諸島の法律自体が改変され、悪質な業者に対処できるようになったのかもしれません。
国の印象に大きく関わるとして、国家までをも巻き込んだ大問題になっているとは想像もしませんでしたね。
セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁がこの決断をしたため、今後今までのようにFX業者が気軽に登録することは難しくなるでしょう。
しかし、2023年10月現在、日本で営業をしているFX業者も登録が抹消されていないため、根本的な解決にはなっていない可能性もあります。
IS6FXやBigBossなどは明らかに日本人向けに営業していますが、表向きは「日本人向けにFX取引のサービスを営業をしているわけではない」と宣言することで違法になるのを避けています。
「日本向けではないが、日本人が勝手に登録・利用している」というテイですね。
そういったこともあり条件に当てはまらず、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁からの除名をうまくかわしている可能性も考えられます。
日本向けではないがまとめ:セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁自体ではなく、登録している業者が危険
実際に調査をしてみると、セントビンセント・グレナディーン諸島金融サービス庁は悪質なFX業者によって大きな迷惑を被っている被害者側であるということが分かりました。
結論としては、
ということで間違いないでしょう。
やはり、何でもかんでも無条件で信じてしまうのはとても危険であるということが分かります。
海外FX業者を選ぶ際の、とても重要な注意点を今回は見つけることができました。
今後も、できる限りちゃんとしたFX業者を使っていきたいので様々な調査を続けていきたいと思います。