「FX自動売買ツールに興味があるけど、使って大丈夫かな・・・」
「FX自動売買ツールって稼げるの?」
こんにちは、FX歴6年のヨシキです!
自動売買ツールはトレーダーにも人気ですが、使ったことがないと不安ですよね。僕も過去に色々なFX自動売買ツールに手を出して、痛い目にあったことがあります。
この記事では自動売買ツールの特徴や、僕が実際にデメリットだと感じたことを解説していきます。
- 自動売買ツールにはどんなものがあるのか
- 自動売買ツールはどれくらい稼げるのか
- 自動売買ツールのデメリット
- あやしい自動売買ツールの特徴
先にお伝えすると、僕は自動売買ツールはメリットよりもデメリットのほうが大きいと思っていますので、その理由もお伝えします。
もちろん、自動売買ツールを利用してみてもよいと思いますが、この記事を読んでマイナス面も理解してから挑戦してくださいね。
FXの自動売買ツールの種類
自動売買は、次の3種類。
- リピート型
- 選択型
- 設定型
種類 | リピート型 | 選択型 | 設定型 |
---|---|---|---|
概要 | 簡単なルールを作り、自動で注文を繰り返す方法 | あらかじめ用意された設定を選択して運用する方法 | 細かい条件まで自分で設定する方法 |
メリット | ・設定がシンプル | ・ツールを選ぶだけ ・FXの知識不要 |
・カスタマイズの自由度が高い |
デメリット | ・投資資金は多め | ・細かい設定はできない | ・FXに加え、システムの知識が必要 |
向いているレベル | 初心者~中級者 | 初心者 | 上級者 |
リピート型は設定が簡単
リピート型は値幅などの簡単な設定をすれば、あとは自動的にシステムが売買を繰り返す(リピートする)のが特徴です。売り・買いの価格と取引幅などを決めるだけですぐに取引を開始できるので、初心者でも簡単に使えるのがメリット。
- 【買い注文】1ドル=130円で買い、1ドル=135円で決済
- 【売り注文】1ドル=135円で売り、1ドル=130円で決済
リピート型は、幅広い価格帯に注文を仕掛けることを基本としているので、中長期トレード方法に適したツールといえますね!また、取引方法がシンプルなので、トルコリラ/円やメキシコペソ/円などの高金利通貨で、スワップポイントを狙うのも効果的です。
スワップポイントとは、金利の高い通貨と金利の低い通貨の間で生じる金利差のことで、高金利通貨を保有している時にスワップポイントという金利を受け取ることができます。
リピート型の場合、大きな値幅を取りにいく分、証拠金は多めにいれておいたほうが良いですよ。
選択型は勝率の高いものを選ぶのがポイント
選択型は、他のトレーダーが作った自動売買プログラムを選んでトレードする方法。プロの投資家が作ったプログラムをそのまま利用できるのが大きなメリットですね!勝っているトレーダーをフォローするだけの「コミトレ」などが有名です。
FX業者によっては自動売買のパフォーマンスをランキングで発表しているところもあるので、勝率の高い自動売買ツールを選ぶことができます。
自分で好きなツールを選択すれば、あとは使うだけなのは簡単ですが、どの自動売買ツールが優秀なのかを見極める力は必要です。
設定型は細かい設定ができる分、上級者向け
設定型は、自分で一から設定を作り上げていくのが特徴です。
- 130円を下に抜けたら売りで入る
- 2本の移動平均線が交差したら買いで入る
- 毎朝9時に一定量を購入する
このような設定も可能です。
カスタマイズの自由度が高いため、FXに関する売買知識や経験だけでなく、プログラミング言語やサーバーなどシステムに関連する知識も必要になります。ちょっと、初心者にはハードルが高いですよね;
自動売買と裁量トレードの違い
裁量トレードとは、チャートやニュースなどから買い時や売り時などを自分で相場分析して取引をすることです。
内容 | 自動売買 | 裁量トレード |
---|---|---|
取引 | システムでする | 自分でする |
FXのスキル | 売買条件設定後は不要 | 必要 |
取引可能時間 | 24時間 | 自分が可能な時間 |
コスト | 手数料がかかる | なし |
裁量トレードはすべてを自分で決める分、相場の急変に対応しやすかったり、取引の作戦が変更しやすかったりと、柔軟に対応できることはメリットです。
そして、裁量トレードで最も重要なのが、トレードのスキルが身につくことです。FXで勝つためには、ファンダメンタルズやテクニカルなど様々な知識が必要になるので、覚えることがたくさんあります。
自動売買に頼っていると、そのツールが使えなくなったらおしまいですが、「トレードに感情が入らない」という点については裁量トレードは自動売買にはかないません。
どんなに優れたトレーダーでも感情が入ると、利確が早くなったり、損切りが遅くなったりします。注文方法などで補完できるとはいえ、最初に決めた通りに実行し続けるのは自動売買が優れている点といえます。
自動売買 | 裁量トレード | |
---|---|---|
メリット | ・24時間取引可能 ・FXのスキルは不要 |
・FXのスキルが身につく ・投資戦略の変更などが簡単に行える ・コストがかからない |
デメリット | ・コストがかかる ・スキルは身につかない |
・取引に感情が入りやすい ・拘束される時間は増えやすい |
FX自動売買ツールが人気の3つの理由
FX自動売買ツールはこのような理由から人気があります。
- 感情に左右されず取引できる
- 裁量取引と比べると経験や知識が必要ない
- 24時間取引が可能
感情に左右されず取引できる
自動売買を利用すれば、感情が原因で起きる損失をなくすことができます。
- 「目先の利益に飛びついてしまったが、もっと大きな利益がとれた」
- 「レートが再び戻るのを期待したが、強制ロスカットになってしまった」
裁量取引をしていると、このようなミスはよく起きます。
これは「プロスペクト理論」という、合理的な判断ができなくなる人間の性質によるものです。プロスペクト理論についてはこちらの記事でも紹介しています。
これがいわゆる負けトレーダーの特徴である「損大利小」ですが、自動売買を利用することによって防ぐことができます。
裁量取引と比べると経験や知識が必要ない
自動売買では設定を同じにすれば、他人と同じシステムをそのまま利用できるので、最低限の知識さえあれば、プロと同じ条件で取引ができます。
裁量取引では全て自分の判断でトレードするので、市場の情報とそれを分析する知識が必要になります。
特にFXのテクニカル分析は、様々な手法が存在しており、勉強するには相応の時間が必要です。そのため、勉強がしたくなかったり時間がなかったりする人には自動売買は向いているといえます。
24時間取引が可能
裁量取引では、リアルタイムでマーケットをチェックする必要がありますが、自動売買は一度設定をしてしまえば、自動的にトレードが行なわれます。一日中パソコンに張り付いている必要もないため、仕事が忙しい人や子育て・家事で時間が取れない人でも、チャンスを逃さずトレードができます。
特にNY市場が活発な、日本時間の深夜~早朝も自動で取引できるのはよいところですね。
自動売買はどれくらい稼げる?
実際に自動売買はどれくらい稼げるのか?は誰もが気になることですよね。
- 外為オンライン
- FXブロードネット
この2社は自動売買の成績を公表していたので、検証してみます。
外為オンラインの自動売買成績
外為オンラインは公式YouTubeチャンネルで自動売買の成績が公開されています。
この動画では、2017年1月~2021年4月の間に自動売買を行なった約28万件のデータを元に、利益が出た口座の割合を公開しています。
引用:【公式】外為オンライン 自動売買iサイクル2取引 驚異の実績大公開!!
運用資産別データを見ると、100万円以上を運用した口座のうち90.75%が利益を出しているという結果が出ています。
また、運用期間別にみると、30日以上自動売買を続けた口座のうち72%以上が利益を出しているという結果になっています。
投資できる資金が大きく、長期間実施すれば、勝率が上がりそうです。
FXブロードネットの自動売買成績
次に、FXブロードネットの自動売買の成績を確認してみます。
FXブロードネットでは、「ガチンコバトル運用実績」と題して、運用を行っている4人のトレード収益額を公開しています。
ガチンコバトルでは、各トレーダーの2か月間の運用結果を金額で比較しているので、実際の利益額と損失額がわかります。
2022年1月5日~2022年3月31日の運用実績では、300万円の資金に対して一番稼いだトレーダーは約67万の利益でした。
FXブロードネットのサイトでは、メンバーの設定内容詳細が紹介されているので、好みのトレーダーと同じ設定にすることができます。
外為オンラインもFXブロードネットも勝率は100%ではありませんが、同じ設定をすれば一定の確率で自動売買でも勝てる見込みはありそうだということがわかります。
FX自動売買のデメリット4つ
ここまでを見ると、「自動売買で稼げるならそれでいいじゃないか」と考える人もいると思いますが、僕は自動売買ツールに頼るのはデメリットが大きいと考えています。
僕が過去の経験から感じたデメリットがこちら。
- トレードスキルが身につかない
- 相場の急変に対応できない
- 手数料が高い
- 詐欺ツールの存在
トレードスキルが身につかない
自動売買ツールに頼る一番の弊害は、FXのトレードスキルが身につかないことです。そして、自動売買ツールは短期的(数年)には稼ぐことはできても、一生勝てるツールは存在しません。
自動売買システムに頼らず、裁量トレードを極めれば、一生勝てるスキルを手に入れられますよ!
ファンダメンタルズの動きに弱い
自動売買ツールはファンダメンタルズの動きに弱い傾向があります。
ファンダメンタルズとは、国や企業の経済状況を示す基礎的な条件のことです。例えば、雇用統計やFOMCの発表などの重要な経済指標発表前後では大きく値が動くことがあります。
自動売買は決まったルールに基づいて売買を行うため、一定のリズムで為替が上下することを想定して作られています。予想した相場から大きく外れると対応出来ません
裁量取引であれば、「重要な発表前後は取引を控える」「流れが変わったので投資戦略を変える」といった柔軟な動きをすることができます。
為替の大きなトレンドは、ファンダメンタルズによって決まることを認識しておきましょう。
手数料が高い
自動売買では、取引のたびに「取引手数料」がかかるものがあります。
自動売買のツールを利用出来る代わりに、その分余計にかかる手数料というイメージです。
FXの自動売買を利用する時は、「取引手数料」の分だけ余計に通常よりもコストが掛かっているので、その分利益を圧迫することにつながります。
つまり、自動売買ツールは少額取引には向いていないとも言えます。
外為オンラインの自動売買成績でも、資産運用額が小さいほど損する比率が大きくなっていましたが、このようなことが影響していると考えられます。
詐欺ツールの存在
FX自動売買ツールの中には、返金に応じないような詐欺ツールもあります。
高額なほど運用成績も良いと信じてしまう人も多いですが、自動売買ツールは必ずしも金額と値段が比例するわけではありません。
過去の成績がまったくのデタラメだったり、売買ロジックが適当なツールもあるので要注意です。
価格や宣伝文句に惑わされないでくださいね。誇大広告や勧誘がしつこいものは避けるようにしましょう
FX自動売買の詐欺ツールの特徴
具体的にどんな自動売買ツールが危険なのか、詐欺ツールの特徴を紹介します。
このようなツールは怪しいと思ったほうがいいですよ。
- 金融庁に登録されていない
- 宣伝の収益率が異様に高い
- 出金や返金・クーリングオフに応じない
- 口座情報やバックテストの結果が改ざんされている
金融庁に登録されていない
金融庁のホームページでは、金融商品取引業者として登録されている業者を一覧で確認できます。
金融庁に登録がある国内FX業者なら、出金拒否などのトラブルの心配はないと考えて良いでしょう。
海外FX業者は金融庁に登録していないので、海外の信頼性が高いライセンスを所有しているかどうかを判断基準にしましょう。
海外FX業者が経営を行なうには、それぞれの地域で許可証が必要となり、その地域ごとの事業許可証となるのが「金融ライセンス」です。
代表的な金融ライセンスがイギリスの「Financial Conduct Authority(FCA)」で、世界で最も厳しい金融ライセンスとして知られています。
日本でも人気の海外FX業者「XM TRADING」はFCAを取得しています。
海外ライセンスの情報が出てこなければ、詐欺ツールのリスクが高まるので、避けるべきでしょう。
宣伝の収益率が異様に高い
ツールの実績として公開されている収益率が異常に高い場合も注意が必要です。
- 月利100%で運用可能!
- 10万円の入金で1年後には1000万円!
- 放置しておくだけで1カ月後に元本が倍増!
このような宣伝文句ですね。
常識的に考えてもおかしいと思いますが、実際に引っかかってしまう人もいるんですよね。
人気ツールと比較して利益率をチェックすることが大切ですね!
出金や返金・クーリングオフに応じない
詐欺ツールの場合は、出金・返金・クーリングオフに対応しないケースがあります。
詐欺ツールの出金条件は、例えばこんな感じ。
- 入金後1年間は出金できない
- 1,000万通貨の取引がなければ出金できない
- 100万円単位でないと出金できない
あえて厳しい条件を設定して、出金を防ごうとします。
ツールが買い切り型の場合は、元々クーリングオフが適用されないこともあるので、購入前にしっかり確認してください。
フォワードテストの結果を公開していない
自動売買ツールの販売ページなどを見ると、バックテストの結果を掲載していることがよくあります。
バックテスト:トレードの期間や勝率、利益を自動売買ツールを使って過去の相場で検証したテスト
フォワードテスト:ツールが完成した後の実際の相場で運用するテスト
詳細なデータを載せていると信頼性があるように見えますが、実はバックテストの結果は簡単にいじれてしまうんですよ。
そのツールで良い結果が出る期間だけを切り取っている場合もあるので、過去データだけのテスト結果は信頼性が高くないです。
そのため、ツールの信頼性を検証するにはツールが完成した後の実際の相場で運用する「フォワードテスト」の方がおすすめです。
バックテストとは異なり、過去のデータではなくリアル口座を使ったフォワードテストならば、本番に近いデータがとれます。
フォワードテストの結果を公開していなかったり、フォワードテスト自体行っていない場合は詐欺ツールを疑ったほうがいいかもしれません。
自動売買ツールだけに頼らないようにしましょう
自動売買ツールには「リピート型」「選択型」「設定型」がありますが、これからFXを始める初心者の方であれば「リピート型」か「選択型」が向いています。
ただ、自動売買ツールはトレードのスキルは身につきません。僕が自動売買ツールをおすすめしない一番の理由がこれです。
FXトレードで憶を稼ぐようなトレーダーの多くは、裁量取引を採用しています。最終的にはトレードスキルを身につけるほうがFXで勝つことにつながりますよ。
裁量取引で勝つ方法方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。