FX取引においてはファンダメンタルズ分析はテクニカル分析に並ぶ、重要な分析方法です。
そんなファンダメンタルズ分析ですが、初心者のうちは何から見たらよいか、どういう意味なのか分からないことも多いと思います。本記事ではそんなファンダメンタルズ分析をわかりやすく解説し、どのようにトレードに活用していくかを解説しています！
【１月２９～２月２日要点振り返り】
先週１週間はFOMCを始め、英中銀政策金利の発表や、ISM製造業景気指数、雇用統計と注目度の高い経済指標が多数発表され、市場も大きく反応しました。
特に注目度の高かったFOMCでは市場予想通り金利の据え置きが発表され、ドル円は一時１４６円前半にまで下落したものの、FRBのパウエル議長が「３月利下げの可能性が高いとは考えていない」という次回３月FOMCでの利下げに否定的な発言をしたことで、高金利維持の期待から一気にドルが買い戻される結果となりました。今後のドルの焦点としては “利下げのタイミング” がカギになりそうです。
【今週の重要経済指標】※重要度★～★★★★★で記載
①２月５日(月)２４：００ ISM非製造業景気指数 ［重要度★★★★★］
※全米非製造業の購買担当役員に対するアンケート調査を基に発表される指標で、アメリカの経済状況を確認できる指標の１つとなっています。通常５０を分岐点に下回ると悪い、上回ると良いという見方をされます。
前回改定値５０．５という数字に対して、今回予測５２．２と高めの予測が出ています。
先週の雇用統計での平均時給の伸びやPMI（購買担当者景気指数）の上振れなど、米経済の好調さが根強くあるので、上振れリスクには警戒したいところです。
※米経済の好調な指標結果はインフレの長期化に繋がるため、早期利下げに対する織り込みが進みにくく、結果的にドル高になりやすい傾向があります。また、高金利の通貨は持っているだけで利益が出るので、全体的に買われやすい傾向があります。
②２月６日(火)１２：３０ 豪・中銀政策金利 2月 ［重要度★★★★☆］
前回４．３５％に対し、４．３５％の予測。市場予測通り、金利据え置きの可能性が高い。
インフレが落ち着いたとはいえ、なお高止まりする現状を考えれば、恐らくタカ派的スタンスを堅持するというのが、エコノミストの一致した見方だ。(ブルームバーグ)豪中銀「追加利上げ排除せず」と警戒緩めず－12年ぶり水準に金利維持 (msn.com)
上記の記事も出ているので、アメリカ同様、利下げのタイミングが焦点になりそうです。
③２月９日(金)０４：００ メキシコ中銀政策金利２月［重要度★★★★★］
前回１１．２５％に対し、１１．２５％の予測。市場予測通り、金利据え置きの可能性が高い。
アメリカにに歩調を合わせてずっと金利を引き上げてきており、メキシコペソは堅調推移している。インフレも落ち着きを見せつつも、高金利維持により利下げが見込まれるまで引き続き堅調に推移していくと見ています。
【今後の方向感とシナリオ】
ドルに関しては、３月での早期利下げ折込が後退したことと、雇用統計の好結果から、引き続きドル高基調が続くと予想します。
米経済の著しい悪化や雇用状況などの悪化が見られ、早期利下げ観測が出てきた際は大きく下げる可能性があるので、それまで押し目買い戦略で狙います。
豪ドルに関しては高金利を維持する予測であるものの、他国と比べても突出して金利が高いわけではないので、そこまで強くなるとは考えていません。対円では、円の弱さから上昇は見込めるも、貿易で密接に絡みのある中国経済の減速や、他の通貨に対しては金利が高いわけではないので、軟調に推移していくのではないかと予想しています。
